パリでアパルトマンを持つのは夢? パリ不動産やフランス特有の制度「ヴィアジェ」について考えてみました

パリのアパルトマンに住みたい!という人は多いと思います。

できればパリにアパルトマンを所有したい、という人も多いのでないでしょうか。

でも、パリのアパルトマンは驚くような価格で、一般庶民が気軽に手を出せる金額ではありません。

逆に、一般人の手の出せる価格のパリのアパルトマンは、びっくりするような狭さの物件しかありません。

パリで不動産を持つことは夢なのでしょうか? 今回は、パリの不動産について検討してみました。

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パリのアパルトマンは10平米で10万ユーロ超えが当たり前!

パリでは、物件を借りるのも買うのも高額というのが常識のようです。

フランスの物件サイトseloger.comを見ると、40~50平米程度のアパルトマンで40万ユーロ(約5,200万)以上はする感じですね。

もちろん区や立地によっても価格は異なってくるのですが、平米単価8,000~1万ユーロはする感じでしょうか。ベルリンの2倍以上ですねえ・・。

賃貸の場合でも50平米程度で家賃は月20万くらいが相場ということのようなので、賃貸物件でも高いですよね。

本当に、パリに住むのは大変ですね。東京よりはるかに住宅難のようです。

では、狭小のストゥディオなら可能性はあるのでしょうか。

パリには小さいストゥディオタイプの部屋が結構あります。でも、大抵10平米とか12平米とかが多いです。

ストゥディオ10平米でも10〜12万ユーロ(約1,300〜1,600万円)はする感じです。

しかし10平米って、まともな生活が送れる広さではないですよね・・。ビジネスホテル並みの、まさに寝るためだけの部屋です。

6平米とか8平米とかの物件も出ていますが、6平米とか、もはや倉庫かというレベルです。

ただ、狭小物件でもトイレ・シャワーは付いていることが多いのは、さすがに個人主義の国ですね😁

一般庶民がどうしてもパリに物件を持ちたいというのなら、こうしたストゥディオになってしまうと思うのですが(お金持ちの人は除く)、そこまでして手に入れたい物件かというと・・微妙ですね。

では、この手の狭小物件、居住用ではなく、投資用としてはどうなのでしょうか。

パリは家賃が高いので、投資用とすれば利回りはそこそこかもしれませんが、こんなに狭い物件だと安定した借り手がつくのでしょうか?

パリでは頻繁に借り手が変わると聞くので、小さい物件だと尚更不安定になりそうです。その点で空室率は心配ですね。(パリの不動産事情をよく知らないので分かりませんが)

むしろ、こうした物件はAir B&Bのような短期貸しが向いているのでしょうね。

パリではこの手の短期貸し物件をよく見ます。日本人向けの短期貸しとか、よくありますよね。

夏季などの掻き入れ時は、かなり強気な値段で貸していて、ボロい商売だなあと思います。こんなに高いのであれば、ホテルの方が良いのではと思うくらいです。

短期貸しの場合、客がいない空白期間がどうしても生じるので、その分、値段が高く設定されています。借り手からすると、損した気がしますね。

でも、短期貸しは管理が大変なので、ほとんどそれが「仕事」みたいになってしまいますよね。

パリで不動産を持つのは、なかなか難しいようです(><)。

ところで、パリではAirbnbのような民泊が流行っているせいで、ホテルの廃業が相次いでいるそうです。

特に、民泊と競合する中級クラスのホテルが厳しい状況にあるとか。

あんなに世界中から観光客が来るパリですら、ホテルを廃業に追い込むくらいなのですから、民泊の勢いはすごいものがあります。

外国だと、皆少しでも収入を上げようと必死ですからね。特にパリみたいな大都会だと、この手の商売をやらない方が不思議でしょう。

日本だと心理的な問題や近隣の反対があったり、法的にも民泊が難しい面があります。

でも、外国では儲かるものは何でもやる、というスタンスの人が多いですし、不動産賃貸なんていう不労所得は、誰もが喜ん得たいと思うみたいですからね。

昔は、民泊で稼ぎたいと思っても、集客のプラットフォームが限られていたのですが、Air B&Bの登場は、それを一変させました。

インターネットの影響力の凄さを改めて思い知らされます。

パリではトランクルーム投資がブーム?

ところで、パリでは不動産が一般庶民には手が出ない価格になっているので、トランクルーム(貸し倉庫)投資が流行っているそうです。

数平米の小さな地下スペースを購入して、個人向けのトランクルームとか倉庫として貸し出すんだそうです。

1万ユーロ程度から購入できて、月100ユーロで貸し出せば、単純計算で10年で元が取れる計算とのこと。

少しでも将来の収入を増やすため、手頃な価格で参入できるトランクルーム投資が人気になっているのだとか。

パリでは住宅難を反映してか、狭いアパルトマン暮らしの人が多いので、荷物の置き場に困る人が多く、個人向けの貸し倉庫がそれなりに需要があるのだとか。

この辺は、パリならではの事情ですね。

アパルトマン投資ならぬ貸し倉庫投資ですか・・目の付けどころはさすがだと思いますが、パリも大変ですね・・。

フランスの不動産売買制度「ヴィアジェ」とは?

さて、フランスの物件サイトを見ていると、時々「ヴィアジェ(viager)」なる案件に当たります。

ヴィアジェというのは、フランスの高齢者向けの不動産売買制度で、200年以上前からある制度だそうです。

ヴィアジェでアパルトマンを購入すると、購入者は売主にブーケ(bouquet)と呼ばれる一時金を払う他、売主に毎月、売主が死亡するまでの間、生活年金を支払わなくてはなりません。

所有権は契約時に購入者に移転しているのですが、売主は死亡するまで物件に居住する権利を有します。

ですので、購入者が実際に物件に居住できるのは、売主の死亡後になります(ヴィアジェ付きで他の人に売却することは可能)。

ヴィアジェを利用できる売主は相続人のいない70歳以上で、年金額は売主の年齢や平均寿命などを考慮して決定されるようです。

不動産の相続人がいない人にとっては、持ち家に死ぬまで居住することができて、生活年金ももらえるというメリットの多い制度で、いかにもフランスらしい制度ではあります。

ヴィアジェ後、売主が事故などですぐに亡くなれば、相場よりかなり安く物件を手に入れたことになりますし、売主が長生きすれば、相場よりも高い値段で物件を取得したことになってしまいます。

このヴィアジェ、かように「ギャンブル性が高い」とよく言われるのですが、正確にいうと、売主には何のリスクもなくて、買い手だけにリスクがありますよね。

しかも、負ける確率の高いギャンブルです。何かの突発的な事故でもない限り、ギャンブルには勝てません(不謹慎ですが)。

そもそも長生きしそうなお年寄りがヴィアジェをしたがるのだと思いますし。

余命いくばくもないと分かっている高齢者や病気の高齢者は、ヴィアジェなんかしませんよね。

長生きしそうだからこそ、ヴィアジェをするのです。そして、フランス人、特に女性は、かなり寿命が長いですからね。90歳超えなんて普通ですし。

むしろ、死ぬまで経済的心配がなくなったことでストレスから解放されて、さらに長生きしそうな・・気もします。

経済的ストレスって、本当に健康に悪いですからね。

よく例として挙げられるのが、1997年に122歳で亡くなったジャンヌ・カルマンさんです(ゴッホに会ったことがある人としても有名)。

カルマンさんは、90歳の時にヴィアジェをしていたとのこと。

買い手は、まさかカルマンさんが122歳まで生存するとは思っていなかったと思いますが・・。カルマンさんの大勝ちです。

買い手の方が先に死亡してしまい、相続人がカルマンさんに生活年金を支払い続けたとのこと。

ヴィアジェでは、売主よりも買い手の方が先に死亡してしまうという例も珍しくないのだとか。そういう時は、買い手の相続人が生活年金を支払わなくてはなりません。(迷惑な遺産ですねw)

というわけで、一方的に売主側にメリットがあり、買い手にはろくにメリットがないので、(予想通りですが)ビアジェは買い手市場だということです。

特に、売主が70歳くらいで若いと、なかなか買い手がつかないそうです(当然ですが)。

一般的に言って、買い手の立場からすると、特殊な事情でもない限り、こんなリスクの高い契約をしたいとは思いませんよね・・。

物件サイトに掲載されているヴィエジェ案件も、新規案件というより、既存の買い手が(ヴィアジェ付きで)売りに出している案件が結構あるかもしれません。

このような時でも、ビアジェ付きだとなかなか売れそうにないですよね・・。

通常の不動産売買なら買い手は普通に決まるでしょうが。

ヴィアジェは、そもそもリスクが高い上に流動性も悪いという、買い手には何のメリットもありませんね。

ヴィアジェは、2015年に公開された映画「パリ3区の遺産相続人」でも扱われているそうです。ただし、メインテーマは「家族」だそうですが。

なお、日本にも似た制度としてリバース・モーゲージがあります。

ヴィアジェが不動産の売買契約であるのに対し、リバース・モーゲージは不動産を担保とした融資という点で大きく異なるとのこと。

リバース・モーゲージはあくまで融資なので、所有者の生存に関わらず、物件価格の変動によっては死亡前に融資枠がなくなってしまうこともあるわけですね。

ヒヤヒヤしながら過ごさなければならないことには変わりないようです。

対象となる不動産も限定されるようですし、必ずしも使い勝手が良いわけではなさそうです。

その点、ヴィアジェは死ぬまで生活年金がもらえることが確定しているのですから、安心して過ごせますね。

売主側から見れば、ヴィアジェ制度の方が断然良いでしょう。

ヴィアジェは、フランスらしい面白い不動産制度だと思います。

パリに不動産を持つのは高嶺の花!

さて、パリで不動産を持つのはなかなか難しいというのが現実ですね。

あ、トランクルーム投資なら可能かもしれませんが。

パリは無理でも、地方になると他の国と同じく価格が下がるので、どうしてもフランスに物件を持ちたいなら、郊外や地方を考えてみるのも良いかもしれません。

引き続き情報収集していきたいと思います!

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