2018年6月チョン・キョンファ70歳記念リサイタルに行きました!東京公演についてレビューします

2018年6月、世界的ヴァイオリニストのチョン・キョンファが来日し、70歳記念リサイタルを行いました。

6月5日に東京オペラシティのコンサートホールで行われたリサイタルに行ってきましたので、レビューしたいと思います。

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チョン・キョンファももう70歳!でも堂々とした演奏姿はさすがヴァイオリンの女王!

チョン・キョンファはずっと録音で聴いてきたヴァイオリン奏者ですが、これまで実演で聴く機会がなく、遅まきながら、今回が初めてとなりました。

世界的ヴァイオリニストのチョン・キョンファももう70歳ということですが、ずいぶん昔から世界の一線で活躍してきた人なので、まだ70歳なのかという感もあります。

舞台上のチョン・キョンファは、貫禄のある堂々とした演奏姿で、さすが「バイオリンの女王」と唸らせるようなオーラを放っていました。

舞台では堂々としていて、かといって尊大な雰囲気は全くなく、常人とは違う天才音楽家のオーラを振りまいていました。

演奏も全く危なげがなく、安心して聴いていられました。これがまさに大家の演奏、という気がしました。風格がまるで違うのですね。

70歳といっても若々しく、技術的にも特に衰えがあるようには聴こえませんでした。とにかく安定していました。さすがです。

プログラムはフォーレ、ブラームス、バッハのシャコンヌ、フランクのソナタと、有名曲のオンパレード!

今回のプログラムは、前半がフォーレのソナタとブラームスのソナタ第3番、後半がバッハのシャコンヌとフランクのソナタという、メジャーな有名曲ばかりが並んだものでした。豪華なフルコース料理みたいです😃

ピアノの伴奏はケヴィン・ケナー。

プログラムに挟んである紙によると、今回の使用楽器は1735年製作のガルネリ・デル・ジェス「クーベリック」とのことです。

最近の公演や録音で使用している1702年製作のストラディバリウス「マキシミリアン・ヨーゼフ国王」は今回使用せず、ホールの音響やピアノとのバランスなどを考慮して、ガルネリにしたとのことでした。

ホールで聴いていた印象としては、最初は楽器の音の鳴りがあまりよくなかったように思います。特に最初のフォーレのソナタは、楽器の良さが引き出されていなくて、少々不完全燃焼?

曲が進むにつれて楽器が鳴ってきて、後半はかなり鳴るようになり、ガルネリの音色を堪能することができました☺ 「名器」というのはかなりデリケートで、しかし、本領を発揮するととてつもない領域に達する、ということを再認識しました。

チョン・キョンファの演奏は、前述の通り、技術的にも音楽的にも全く危なげがなく、安心して聴いていられるものでした。

特に、フレージングが完璧なまでに仕上がっているので、聴いていて安心できるのです。フレージングの良し悪しが、演奏家の一流か否かを分ける大きな要素なのかも、と思うことがあります。

また、弱音の表現力もキマっています。ただ弱音なのでなく、音楽的に意味のある弱音なのです。

チョン・キョンファの場合、音に出す音楽のイメージがすでに頭の中に完全に出来上がっていて、それを舞台上で取り出しているだけ、とでもいうような、とても自然に演奏しているような感じがするのです。

とても努力して考え抜いた末にできた音楽というより、自然に自分の中にある音楽を取り出したらこう鳴った、というように見えるのです。

何気なく、自然に弾いているように見えるのに、出てくる音楽は余人の及ばぬものになっているのです。天才とはこういう人なのだと思わずにはいられません。

こういう天才を見ると、凡人はいくら努力してもダメなのかも・・と思ってしまいます。特に芸術分野はそうですね。

後半のシャコンヌの演奏前、チョン・キョンファから口頭で、このシャコンヌの演奏は昨年亡くなった、古くから音楽的に交流のあった日本人の知人に捧げる、との説明がありました。

シャコンヌ、続くフランクのソナタと、チョン・キョンファの実演を聴くことができる機会はそうあるものではないので、一音一音を堪能しながら聴きました。

名演奏家のリサイタルにありがちですが、ヴァイオリンの方がすごすぎて、ピアノの方はホントに「伴奏」に終始した印象でした・・(・・;) 共演者がチョン・キョンファでは仕方がありませんけどね。

なので、フランクのソナタとか(ブラームスもですが)、ピアノとの掛け合いが楽しい曲ですが、そちらの楽しみはなく、専らヴァイオリンのみを堪能する演奏になってました☺️ ピアノ付きヴァイオリン独奏のような感じ?

アンコールはラフマニノフの「ヴォカリーズ」とドビュッシーの「美しい夕暮れ」でした。

楽器が最高に鳴っているところなので、できればもう少し演奏を堪能したかったところですが・・コンサートはこれで終了です。

コンサート後はサイン会も開催。しかし、テレビ収録があるとかで、ロビーで30分以上待たされました😥

サイン会に出てきたチョン・キョンファは、舞台上の堂々した姿と異なり、気さくな韓国人のオバチャンという感じでした(^^;; 舞台では大きく見えるのですが、身長は小柄でしたね。

筆者も、こんな機会はなかなかないので頑張って待ち、CDジャケットにサインをしてもらうことができました😃

最後に。さすがヴァイオリンの大家、圧巻の演奏でした!

全く予想を裏切らない、さすが世界的ヴァイオリニストの重鎮、という圧巻の演奏でした。

今更初めて実演を聴いたというのも遅いのですが、今後も機会があれば実演を聴いてみたいと思いました。

チョン・キョンファも70代に入りましたが、音楽的にはさらなる円熟の余地があるのではと感じるほど、余裕さえも感じる演奏会でした。

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